ソウイチロー・黒崎(ACE)
 

ソウイチロー・黒崎は飛行長だったり政治家だったりした男。

のはずが、女に性転換した黒崎克耶の影響で、
職業が180度転換。
ラブラブしてんのかなんかよくわからない生活を送る

 

+ アイドレスデータ +

 

 

L:ソウイチロー・黒崎 = {
  t:名称 = ソウイチロー・黒崎(ACE)
  t:要点 = 優しい顔,眼鏡,白衣
  t:周辺環境 = 黒崎
  t:評価=全能力20(基本19、HQB+1)
HQ証拠URL】 
  t:特殊 = {
   *ソウイチロー・黒崎のACEカテゴリ=個人ACEとして扱う。
   *ソウイチロー・黒崎のみなし職業=世界貴族,世界忍者,優しい死神,名医としてみなす。
   *ソウイチロー・黒崎のみなしACE=ヤガミとして扱う。
   *ソウイチロー・黒崎は黒崎克耶を守る行動の間、全評価に+3修正される。
  }
  t:→次のアイドレス=黒崎克耶(ACE),世界貴族(職業),プロポーズ(イベント)

(全能力+1)HQ

「………………………」
--思考--
デレる。 いや、好きなんだが
しかし行動とは裏腹に関係は牛の歩みの如く前に進んでいるヘタレとも… 乙女とも言われつつ本人は否定を…(ゴホンゴホン!!
そ れ は と も か く
そんなソウイチロー・黒崎は全くのI=Dに乗れない(はず)
代わりに白兵戦闘行為で特化。 おおまかに後方で戦闘・治療に回ります。

  肌に馴染んだ瑞々しい風が、夜の優しい感触で駆け抜ける。
  王都のある三角州の、内陸側の突端に、二人は佇んでいた。
  海へと流れ込む二つの流れを目前にしながら固く手を結び合う。
「……」
「……」
  背後には、政庁のシルエットがそう小さからぬ姿で浮かんでいる。
  道から外れた、賑わうこともない、静かな一帯。
  意識の底には滾々と水音だけが染みてくる。
  ぎゅうと黒崎は隣の腕を抱きしめた。
  こんなところにも木々は根付いて影を落としていた。
  その木陰で二人は寄り添っている。
  月光が、目まぐるしく踊る水面の上を明滅している。

肌に馴染んだ瑞々しい風が、夜の優しい感触で駆け抜ける。
  王都のある三角州の、内陸側の突端に、二人は佇んでいた。
  海へと流れ込む二つの流れを目前にしながら固く手を結び合う。
「……」
「……」
  背後には、政庁のシルエットがそう小さからぬ姿で浮かんでいる。
  道から外れた、賑わうこともない、静かな一帯。
  意識の底には滾々と水音だけが染みてくる。
  ぎゅうと黒崎は隣の腕を抱きしめた。
  こんなところにも木々は根付いて影を落としていた。
  その木陰で二人は寄り添っている。
  月光が、目まぐるしく踊る水面の上を明滅している。
  昼間の鮮明さよりも、ずっと緩く柔らかな粒子にくるまれて見える世界。
  ソウイチローは何の理由も添えずに黒崎の額に口付けた。
「幸せだな」
「はい」
  溢れるほどの言葉はない。
  溢れるほどの体温が、鼓動と一緒に伝わってくる。
  笑顔さえも、交わさない。
  穏やかな二つの顔。
  夜色に似た黒崎の髪が、ふいと強まった陸風に後ろから押された。
  乱れそうになったそれを、そっとソウイチローの左手が、彼女の頭を抱き寄せるように抑える。
  すん、と、感じるのは、互いの白衣に付いた薬の匂いで。
  その奥に、確かにある、彼の匂い。
「匂うか?」
「あ、ううん。そうじゃなくて」
  離れようとしたソウイチローを引き止めつつ、じんわり、微笑みながら答える。
「ただ、ソウイチローさんの匂いだなあ……って」
「なんだ、そりゃ」
  おかしそうに笑われる。
  その胴に、腕を回して、ぎゅう。

「変な嫁だ」
「いーんです、変でも!」
  頭の後ろを、撫でる手つきの嬉しさに。  黒崎は自分の顔が暖かくなっているのを感じた。
「今日はずっと一緒にいましょうね」
  青い薄墨の色合いに、染まる世界を前にして。
  しんしんと降る月光さえも、挟ませず。
  つむる目と目の間に、視線さえも必要とせず。
  二人は今日何度目かの口付けを、これまでで一番長く交わし続けた。

リネン質の廊下を歩く。
消毒液の匂い。
その中に混じる暖かな香り。
どことなく陽だまりを思わせるその匂いを感じながら、
隣でぴょこぴょこと揺れる猫耳に声をかけた。

「周りの視線が生暖かい。後にしよう。」

「うん!」

嬉しそうに笑う猫耳。
尻尾までぴん、と天を突いている。
現金な奴だ。
思わず微笑が浮かぶ。
あの頃のような、いや、あの頃以上に湧き上がる暖かな感情。
猫耳に手を伸ばしてそっと触れる。
震える猫耳。

「****」

思わず口をつく言葉。
決して口にしなかった言葉。
猫耳に触れたまま様子を伺う。

「ソウイチローさん?」

不思議そうにこちらを見上げる猫耳。
聞こえていなかったらしい。
触れていた猫耳を引き寄せて口付けをする。

「いにゃぁぁぁぁぁぁあ!?」

飛び上がる猫耳。
涙目。

「何するん!?」

「油断大敵だ。」

にやりと笑って先に歩き出す。
真っ赤になりながらついてくる猫耳。
あいつには見えないよう少しだけ微笑んで、俺は過去に想いを馳せた

 

今日のところは、これくらいにしておくか。
翌日になってからどれほどの時間が過ぎただろう深夜。
医者の仕事は一段落した、いや、したことにした。
俺の仕事が終わったことにしておかないと
これからやろうとする説得は、効果がないだろうから。

机の上には、まだまだ書類が残っているが
こちらは病院でやる必要はない。
自宅でやるか、それとも…そのときに考えるとしよう。

/*/

克耶の部屋へ向かい、ノックをする。
返事が聞こえたのを確認して、ドアを開けた。
案の定、まだ仕事中だったようだ。
「まだ続けていたのか」
「ソウイチローさん!」
あわてるように、こちらにやってくる。
椅子から立ち上がるときに、軽くふらついたのは気のせいじゃない。
「医者が倒れたら洒落にならない」
冗談めかして言ってみた。
「今日はここまでにしておいたらどうだ?」
「まだまだ大丈夫ですよー」
言葉は元気だが、疲労がにじみ出ている。
まったく、どこが大丈夫だか。
こぶしを握って、克耶のこめかみをほぐしてみた。
「凝りまくりだな」
「にゃー>< 普通そういうときぐりぐりするのは肩とかです」
そう言いながらも、気持ちよさげにふにゃふにゃしている。
「まだ終わらないなら、少しは休憩するんだな」
「もうちょっとで終わりますー」
克耶の机を見る限り、まだまだ終わりそうにない。
「だめだ」
せめて休憩しておかないと、仕事しながら倒れそうだ。
「じゃあ、少しだけ。芽の様子見に行っていいですか?」
世界樹の芽のところなら、散歩代わりにはなるか。
近くとはいえ、暗い中を一人で行かせるわけにもいかない。
連れていくことにした。

「たくさんの人たちのおかげで、今の自分があるんですよねー」
「その分、ウチもたくさんの人を助けたいんです。」
青い光に包まれながら、克耶が周囲を見渡す。
「そのために、この力が使えるようになったんだと思うから」
純粋に、ただ癒しを願う心。
この心を守っていけたらと思う。

/*/

克耶が立ち上がってこちらを振り返る。
「休憩終了ですー。きりのいいところまで進んだら休みますね」
「ほんとか? ちゃんと休むんだぞ」
「はいー」
部屋まで送った後、そのまま俺も仕事部屋に戻った。
医者の仕事は終わったが、まだ別の仕事が残っている。
克耶が起きている間に、もう少し進めておこう。


おまけ

 

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