■共和国環状線のあゆみ

○環状線のこれまで

 改善点

 環状線のこれから

現在の共和国環状線は、大きな問題も無く順調に運営されているが、最初から順調に運営されていたわけではない。運用開始直後には、環状線を結ぶ駅ビルに対し少なからず問題が表面化したのだ。
ニューワールド時間ターン12の81118002の時点で公開された共和国環状線自体の特殊能力は、今まで藩国間の輸送方法に頭を悩ませていた各藩王や配下の吏族たちを喜ばせた。なにせ、輸送の為に編成を行う必要も無い、輸送量の範囲内なら航路を気にする必要も無い。さらに、共和国環状線に参加していると税収が上がると、共和国やニューワールドにマイナスの影響を与える特殊能力は無かったのである。
だが、環状線を結ぶ各藩国の駅ビルには、即時対応しなければならない危険な能力を持ったものもあり、能力を改善する為の対応に追われた藩国も多く、順風満帆の船出とはいかなかった。
とはいえ、各藩国の努力により駅ビルの危険な能力を改善し、共和国各藩国を跨ぐ輸送機関として本領を発揮した輸送フェイズにおいては、絶大な成果を上げることに成功している。
運用が開始されてから最初の輸送フェイズであるターン13では、総計100万tもの資産を共和国各藩国に輸送し、ターン14でも同様に総計97万tの輸送を行っている。
もちろん、この数字は藩国の諸活動に必要な言わば公的な物資であり、民間での物資の流通は含まれていない。正確な数値の報告は無いため断言できないが、民間物資の流通が公的物資の流通を上回っていることは容易に想像され、民間の経済活動にも多大な貢献をしていることは間違いないことだと思われる。

さて、この共和国環状線も運用開始からニューワールド時間で既に8年が経過し(※リアル時間1ヶ月がニューワールド時間で1年で計算。ただし、出典が見つけられなかったので間違ってる可能性あり)、運用システムが安定したところで、大統領府主導で環状線全体のシステム見直しと改善を行い、共和国環状線というシステムを最適化することにより、さらなる輸送量の向上を図ることとなった。
次に挙げる3点が、今回行った環状線システムの見直しを行った際に出てきた主な改善案である。

1.環状線専用車両の新規導入による運行速度の高速化

元々環状線で使われていた車両は、旅客車両、貨物車両問わず、全て各藩国が独自に開発した物や藩国内線で使用していた車両を、各藩国から環状線に供与し使用していたため、環状線で使われていた車両は供与国以外の線路を走行することに、あまり配慮がされていなかった。そのため、車両の性能は統一されておらず、運行速度を高速化することが困難であった。
この問題を解決するため、大統領府で全藩国の環状線の駅舎や線路の状態を調べ上げ、共和国全藩国で使用できる車両を一から設計し直し、環状線専用車両を製造・供与することとなった。環状線専用車両を使用することにより、環状線を走行する車両の能力が底上げされ運行速度の高速化に結びつくこととなった。
余談であるが、環状線専用車両の運用が開始されるまで使用されていた旧車両は、本来新車両の運用が開始されると同時に廃車する予定であったが、一部の共和国国民には人気を集めていたため、予定を変更し月替わりで車両を替え運行を行うイベント列車として使用することが検討されている。

2.共通規格策定による輸送効率の向上

前述のとおり、貨物車両も環状線に参加している藩国から供与された車両により運用を行っていた。
物資の大量輸送を行う際に活躍するコンテナも、同じように供与されていたがセンチ単位やミリ単位で藩国毎に規格が違ったため、余計なコストと時間を掛けコンテナの積み替えを行っていた。
大統領府は、新たにコンテナ貨車とコンテナの共通規格を策定し、基本設計図を各藩国に供与すると共に、大量にコンテナの新造を行った。
この際、環状線のみならずトラックなどの他輸送形態との連携も考慮し、共通規格策定前のトラックなどにコンテナを積載する場合には、簡単なアタッチメントを使用することにより積載を実現している。
また、新規に製造される輸送機械に対しては、積極的に共通規格の準拠をするように大統領府から業界へ働きかけを行っている。
これにより、積み替え時に発生していた余計なコストと時間を大幅に短縮することに成功している。

3.列車運行中央管理システムの導入によるダイヤ図の効率化

共和国環状線の運用開始当時は、大統領府は実質的に機能しておらず、環状線の列車運行を総合的に管理する旗振り役が居なかったため、各藩国を1つのブロックに見立て藩国毎に運行指令所を置き運用を行っていた。

このため、ダイヤ改正を行った際など藩国間の乗り入れの連絡がうまくいかないと、藩国内での効率的なダイヤを構築していても、藩国外に出た場合に、徐行運転をしなければならない事や国内列車の通過を待たなければならないなどの弊害が出ていた。
これまで、列車事故は環状線で起こってはいなかったが、これは単純に環状線職員の高い技量と僅かな幸運が重なっただけであり、いつ大規模な列車事故が起こるか予断を許さない状況であった。
この事態を重く見た大統領府は、今回の環状線システムの見直しの際に、真っ先に列車運行中央管理システムの導入を決定している。列車運行中央管理システムの導入により、共和国環状線を一括して管理しダイヤ図の最適化を行うことにより、各藩国を結ぶターミナル駅間の運行時間は大幅に短縮され、高速性・正確性・サービス性を向上することが可能となった。

4.安全への取り組み

最後にひとつ忘れてはいけないのは安全問題だ。大統領府スタッフや藩王議会の働きかけで環状線開通時に起きた様々なトラブルを記録し、さまざまな角度から調査・入念なシュミレーションを行い改善に取り組んでいる。
 また昨今強化されている治安維持技術などを軍事だけではなく民間レベルに応用させた、人による警備隊の育成に取り組みや、スタンプラリーキャンペーンなど小さなイベントを通して、全国のスタッフが各国の駅の状況に常に気にかけ自然に声を掛け合い、日々変化する状況を確認し、 利便性だけではなく安全性をもとめ、マニュアルなどで一元管理されたものではなく、その国その国、その場その場にふさわしい人や環境を考えた安全への取り組みをつづけている。

今回のシステムの見直し・改善により環状線の能力は大きく底上げされたが、まだまだ共和国の環状線は発展途上であると言えるだろう。
留まることを知らない輸送可能量向上の要望に対応することはもちろんのこと、現在はニューワールド共和国の地表を活動域としているが、次のアイドレスには共和国軌道エスカレータがあり、宇宙に活動域を伸ばすことも可能である。
もちろん、そのためには、環状線職員の努力と共和国国民の協力が不可欠ではあるが、いつの日か、双方を手に入れた環状線の輝かしい未来に期待したい。

 
       

 
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